恥骨結合離開の予防
2018-09-25
恥骨結合離開の予防や治療のために心がけることは?
妊娠・出産のためにお母さんの体は、10ヶ月近くにおよぶ長い期間にわたって、徐々に変化して体作りをしてきます。
そして出産を終えると今まで作り上げてきた体が元に戻ろうとして、子宮が収縮することで痛みが起こる、悪露がたくさんでるなどがあるのです。
妊娠・出産で開いた骨盤も元の形に戻ろうとするのですが、なかなかうまくいかず歪んでしまうことも多くて、体の要である骨盤が歪むことで全身のバランスまで歪んでしまいます。
その結果、正常な体勢を維持するために筋肉に余分な負担がかかって、筋肉のこわばりが痛みを生みだすことになってしまうのです。
またホルモンの関係で恥骨結合部が緩んで広がり出産の準備をするのですが、出産時に広がりすぎて離開してしまうこともあります。
これを恥骨結合離開と言って、最近急激に増えている症状で激痛を伴うために歩けなくなるお母さんもいるのです。
ちなみに恥骨結合というのは、膀胱のちょうど真下に恥骨という部分があって、その真ん中で左右の骨盤をつながっている箇所になります。
主な症状
主な症状は、妊娠中から恥骨部・下腹部・太股・腰・会陰・足などに痛みがあって、産後も激しい痛みに悩まされる人もいるのです。
また、前に歩けない、立ち上がり時や起き上がり時の動き始めに激痛が走る、痛みにより寝返りができない、痛みで足が上がらないため階段や段差を越えられないというのも症状としてあります。
それから、足に少しでも触れられると激痛がはしる、痛みがあるのでトイレに時間がかかるなど、日常生活をする上でも困難な症状もあるのです。
発生する原因ですが現段階では、はっきりと解明されていないのですが、西洋医学的には基本的な原因は出産とされています。
リラキシンというホルモンで恥骨結合部が緩んでいる状態で強い力が働くことや、巨大児を分娩した、もともと骨盤が狭い、手術時に不手際があったなどの理由です。
もう一つの原因
それもひとつの原因ですが、整体などの東洋医学的には出産前からの骨盤の歪みや捻じれ、筋肉や靭帯が複雑な壊れ方をしてしまっているといった原因もあると考えられています。
また、出産前から体の筋肉に左右で差があって柔軟性が低下していることや、精神的ストレスや運動不足、日常的な癖などで筋肉が硬直していることなども原因につながるといった見解もあるのです。
このような原因で起こる恥骨結合離開の予防や治療法としては、まずは日常の癖を見直してみることが大切になります。
いつも同じ肩にバッグをかけたり、いつも同じ形で足組みをしたり、片足に体重をかけて立っていたりする癖は、体の歪みにつながるので意識して直すようにすることです。
また体を動かして血流やリンパの流れを良くことも大事で、それはスポーツをするのではなくて、背伸びをして深呼吸するなどの簡単な動作で十分で、体を伸ばすことで歪みづらい体を作ることができます。
痛みが激しくて動けない人は、手首や足首を回すことや足の指を痛くない範囲でグー・パーとするだけでも、血行やリンパの流れの改善に効果的です。
恥骨結合離開の人は痛みで同じ体勢でいることが多くなりますが、このように動くということも大事になります。
※あくまで豆知識であり、内容について保証するものではありません。